■中国剰余定理(その2)
中国剰余定理「m1〜mkを2つずつ互いに素とする.このとき,
x=c1 (mod m1)
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x=ck (mod mk)
はΠmiを法として,ただひとつの解をもつ」の練習問題を掲げておく.
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[Q4]連立合同式
x=3 (mod7)
x=2 (mod11)
を計算しよう.
x=x1+7x2とおいて,最初の式に代入する.→x1+7x2=x1=3 (mod7)→x1=3がこの合同式の解である.
→x=3+7x2を2番目の式に代入する.→3+7x2=2 (mod11)→7x2=−1 (mod3)→x2=3がこの合同式の解である.
x=24となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は
x=24 (mod77)
である.
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[Q5]連立合同式
x=2 (mod3)
x=1 (mod4)
x=3 (mod5)
を計算しよう.
x=x1+3x2+12x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+3x2+12x3=x1=2 (mod3)→x1=2がこの合同式の解である.
→x=2+3x2+12x3を2番目の式に代入する.→2+3x2+12x3=2+3x2=1 (mod4)→3x2=−1 (mod4)→x2=1がこの合同式の解である.
→x=5+12x3を3番目の式に代入する.→5+12x3=3 (mod5)→12x3=−2 (mod5)→x3=4がこの合同式の解である.
x=53となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は
x=53 (mod60)
である.
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