■ルート格子群の基本領域(その2)
【1】Dn型ルート格子
|2 1 0 0| | 0|
|D4 |=|1 2 1 1|=| A3 1|
|0 1 2 0| | 0|
|0 1 0 2| |0 1 0 2|
となるから,第4行について展開すると
|2 0 0|
|D4 |=2|A3 |+|1 1 1|=4
|0 2 0|
|D5 |は|D4 |
・
/
・−・
\
・
に,左から・−をさせればよいので,
|2 1 0 0 0| |2 1 0 0 0|
|1 2 1 0 0| |1 |
|D5 |=|0 1 2 1 1|=|0 D4 |
|0 0 1 2 0| |0 |
|0 0 1 0 2| |0 |
(第1行について展開) (第1列について展開)
|1 1 0 0| |2 1 1|
=2|D4 |−|0 2 1 1|=2|D5 |−|1 2 0|=4
|0 1 2 0| |1 0 2|
|0 1 0 2|
D6以上の一般のnについても,前項同様に展開すると,漸化式
|Dn+1 |−|Dn |=|Dn | −|Dn-1 |
=・・・=|D5 | −|D4 |=0
したがって,
|Dn |=4
となる.
===================================
【2】En型ルート格子
E6では,まず,
・
|
・−・−・−・ (D5 )
を求め,左から・−を作用させたものがE6,さらに・−を作用させるとE7,・−を作用させるとE8と続く.
計算は省略するが,実際に計算すると,
|E6 |=3,|E7 |=2
また,ラプラス展開によって,漸化式
|En+1 |−|En |=|En | −|En-1 |
=・・・=|E7 | −|E6 |=−1
が得られる.
したがって,
|E8 |=1
となるが,9次以上は正ではなくなるので,ここで打ち切りである.
===================================