■正5角形・正7角形とトレミーの定理(その2)
不足の条件を補うには,余弦定理よりもトレミーの定理
「円に内接する四角形の相対する辺の長さの積の和=対角線の積
AB・CD+AD・BC=AC・BD」
を活用した方が簡単である.
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正7角形の場合,基本等式:xyz=√7,x^2+y^2+z^2=7
トレミーの定理から(独立ではないが)
x^2+xz=y^2 → x^2+√7/y=y^2
x^2+yz=z^2
y^2+xy=z^2
xy+xz=yz → これから有名な等式:1/x=1/y+1/zがでる.
トレミーの定理の和から,
3x^2+xz+yz=x^2+y^2+z^2=7
7=3x^2+√7(1/x+1/y)=2x^2+y^2+√7/x
これから,
y^2=7−2x^2−√7/xと√7−3x^2/√7−1/x=1/y
を作れば,積からxだけの式
(7−2x^2−√7/x)(√7−3x^2/√7−1/x)^2=1
を得る.これはxの9次方程式になる.
別の考え方として,
x^2=y^2−√7/yと7=3x^2+√7(1/x+1/y)=3y^2−2√7/y+√7/x
からxを消去して,
(y^2−√7/y)((√7−3y^2/√7−2/y)^2=1
というyの方程式もできる.これもyの9次方程式.
もうひとつ別の考え方.x^2+y^2=7−z^2,2xy=2√7/zから
(y−x)^2=x^2+y^2−2xy=7−z^2−2√7/z
一方,トレミーの式の差で
yz−xz=z^2−y^2=xy=√7/z
y−z=√7/z^2 (1/x=1/y+1/zからもでる)
これから,
7−z^2−2√7/z=7/z^4となって,zの6次方程式
z^6−7z^4+2√7z^3+7=0
を得る.
最終的にx,y,zは3次方程式に還元されることが予測される.上記の6次方程式はガロア群が可解でない(?).ともかく2次方程式では解けそうもないが「解けない」ことを厳密に示すにもう一工夫いる.
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