■基本単体の計量(その4)

 正20面体の基本単体−正八面体の基本単体を差し引いた残りを考えると,その二面角は(135°,90°,90°,60°,36°,14.3592°)になる.

  14.3592°=69.0949°−54.7656°

この木工製作はますます大変そうである.

 ところで,正20面体の基本単体の二面角69.0949°は正四面体の二面角70.5°に近く,正八面体の二面角は109.5°であるから,近似的充填形を作ることができないだろうか?

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 一松信先生に窺った話であるが,正八面体の二面角は109.5°であるが,それを108°に歪めて正五角形もどきの楔形を作ると歪みが見えにくくなり,近似的充填形を作ることができるそうです.

[1]正八面体と正四面体の二面角は互いに補角なので,双方をうまく組み合わせれば完全な充填形ができる.

[2]その充填形をいろいろ切頂,切片すれば各種の真の充填形ができる.

 しかし,冒頭の近似充填形はそれらとは異なる.

[3]正八面体をうんと変形した(90°,120°)の重四角錐は空間充填形になる(これを6個つなげば菱形12面体になるから当然).

[4]単独で充填形になるのはごく限られている.

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