■単純リー環を使った面数数え上げ(その106)
置換多面体{3,3,・・・,3}(1,1,・・・,1,1)およびその正軸体版{3,3,・・・,4}(1,1,・・・,1,1)対する面数公式は
[1]置換多面体
f0=(n+1)!
f1=n/2・f0
fn-1=2(2^n−1)
n=2 → f0=6,f1=6
n=3 → f0=24,f1=36,f2=14
[2]正軸体版
f0=2^n・n!
f1=n/2・f0
fn-1=3^n−1
n=2 → f0=8,f1=8
n=3 → f0=48,f1=72,f2=26
の通りである.
(その102)(その103)の成功と(その104)の失敗は,置換多面体およびその正軸体版以外の多面体
{5,3}(1,1,1),{3,5}(1,1,1)
{5,3,3}(1,1,1,1),{3,3,5}(1,1,1,1)
{3,4,3}(1,1,1,1)
の面数公式を思い出させるものであった.
===================================
【1】原正多胞体の基本単体数
[1]3次元
正12面体(f0=20,f1=30,f2=12)
正20面体(f0=12,f1=30,f2=20)
[2]4次元
正120胞体(f0=600,f1=1200,f2=720,f3=120)
正600胞体(f0=120,f1=720,f2=1200,f3=600)
正24胞体 (f0=24,f1=96,f2=96,f3=24)
のひとつの辺を構成する頂点数をk1(常に2),ひとつの面を構成する辺数をk2,・・・,ひとつのn次元多胞体を構成する(n−1)次元胞数をknで表すと
正12面体={2,5,12}
正20面体={2,3,20}
正120胞体={2,5,12,120}
正600胞体={2,3,4,600}
正24胞体={2,3,8,24}
となる.
===================================
【2】f0,f1とfn-1
頂点数f0は対称領域への分割数Πkjで表されるから,それぞれの基本単体数gと等しくなる.
正20面体群:f0=120
正600胞体群:f0=14400
正24胞体群:f0=1152
また,単純多面体(頂点の次数はn)であるから
2f1=nf0
が成り立つ.
正20面体群:f1=180
正600胞体群:f1=28800
正24胞体群:f1=2304
胞数fn-1は原正多胞体のΣfjで表されるから,
正20面体群:f2=62
正600胞体群:f3=2640
正24胞体群:f3=240
残りはオイラーの恒等式により
正600胞体群:f2=17040
正24胞体群:f2=1392
===================================
【3】まとめ
正20面体群:(f0,f1,f2)=(120,180,62)
正600胞体群:(f0,f1,f2,f3)=(14400,28800,17040,2640)
正24胞体群:(f0,f1,f2,f3)=(1152,2304,1392,240)
===================================