■単純リー環を使った面数数え上げ(その52)
ここでは(その51)よりも深切頂の場合を扱いたい.
(001000)の頂点には(01000)ができる.(01000)の一般式はすでに求まっている.
ただし,2つの(01000)は辺上で重複してしまうので,その分を差し引かなければならない.その際,重複するのは正単体系で正軸体系でも(1000)である(はずである).
===================================
【1】正単体系
[1](0010)の場合
αnの頂点がtαn-1に置き換わると考えると,(n+1)個の頂点と(n+1,2)個の辺と(n+1,3)個の面が消えて,tαn-1個の頂点と辺と面になる.これからαn-2個の頂点と辺と面を差し引く.
すると,最終的な頂点数と辺数と面数は
(n+1)tαn-1(0)−(n+1)n/2αn-2(0)
(n+1)tαn-1(1)−(n+1)n/2αn-2(1)
(n+1)tαn-1(2)−(n+1)n/2αn-2(2)
3次元面以上は残存するから,
(n+1)tαn-1(k)−(n+1)n/2αn-2(k)+(n+1,k+1)
{3}(10)→f=(3,3)
{3,3)(010)→f=(6,12,8)
{3,3,3}(0010)→f=(10,30,30,10)
f0=5・6−10・3=0 (NG)
f1=5・12−10・3=30 (OK)
f2=5・8−10・1=30 (OK)
f3=5・1+5=10 (OK)
{3,3)(100)→f=(4,6,4)
{3,3,3)(0100)→f=(10,30,30,10)
{3,3,3,3}(00100)→f=(20,90,120,60,12)
f0=6・10−15・4=0 (NG)
f1=6・30−15・6=90 (OK)
f2=6・30−15・4=120 (OK)
f3=6・10−15・1+15=60 (OK)
f4=6・1+6=12 (OK)
{3,3,3)(1000)→f=(5,10,10,5)
{3,3,3,3)(01000)→f=(15,60,80,45,12)
{3,3,3,3,3}(001000)→f=(35,210,350,245,84,14)
f0=7・15−21・5=0 (NG)
f1=7・60−21・10=210 (OK)
f2=7・80−21・10=350 (OK)
f3=7・45−21・5+35=245 (OK)
f4=7・12−21・1+21=84 (OK)
f5=7・1+7=14 (OK)
===================================
【2】正軸体系
[1](0010)の場合
βnの頂点がtβn-1に置き換わると考えると,2n個の頂点と2n(n−1)個の辺と4n(n−1)(n−2)個の面が消えて,tβn-1個の頂点と辺と面になる.これからβn-2個の頂点と辺と面を差し引く.
すると,最終的な頂点数と辺数と面数は
2ntβn-1(0)−2n(n−1)βn-2(0)
2ntβn-1(1)−2n(n−1)βn-2(1)
2ntβn-1(2)−2n(n−1)βn-2(2)
3次元面以上は残存するから,
2ntβn-1(k)−2n(n−1)βn-2(k)+2^k+1(n,k+1)
{4}(10)→f=(4,4)
{3,4)(010)→f=(12,24,14)
{3,3,4}(0010)→f=(32,96,88,24)
f0=8・12−24・4=0 (NG)
f1=8・24−24・4=96 (OK)
f2=8・14−24・1=88 (OK)
f3=8・1+16=24 (OK)
{3,4)(100)→f=(6,12,8)
{3,3,4)(0100)→f=(24,96,96,24)
{3,3,3,4}(00100)→f=(80,480,640,280,42)
f0=10・24−40・6=0 (NG)
f1=10・96−40・12=480 (OK)
f2=10・96−40・8=640 (OK)
f3=10・24−40・1+80=280 (OK)
f4=10・1+32=42 (OK)
{3,3,4)(1000)→f=(8,24,32,16)
{3,3,3,4)(01000)→f=(40,240,400,240,42)
{3,3,3,3,4}(001000)→f=(160,1440,2880,2160,636,76)
f0=12・40−60・8=0 (NG)
f1=12・240−60・24=1440 (OK)
f2=12・400−60・32=2880 (OK)
f3=12・240−60・16+240=2160 (OK)
f4=12・42−60・1+192=636 (OK)
f5=12・1+64=76 (OK)
===================================