■レムニスケート積分(その20)
[0]sl(5u)=1をsl(u)を変数とする方程式とみなして計算する
方法に比べ,(その14)以降,急に計算方法の幅が広がったと思っていた.しかし,阪本ひろむ氏よりそうではないという指摘があった.
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[0]はレムニスケートの第1象限にある弧を5等分する方法であるのに対し,
[1]sl(5u)=0をsl(u)を変数とする方程式とみなして計算する
[2]sl(u)-sl(4u)=0をsl(u)を変数とする方程式とみなして計算する
[3]sl(2u)-sl(3u)=0をsl(u)を変数とする方程式とみなして計算する
が第1象限+第4象限にある弧を5等分する方法である.
しかし,レムニスケートサイン関数の性質上,特異点で分岐する多価関数であり,変数を複素数領域まで拡張し,適切な値をとるように解析接続を行わなければならない.
すなわち,n倍角公式はどうしても第1象限のみで考えるべきである.sl(nu)=0をsl(u)を変数とする方程式とみなして計算する方法では,n>2のときn等分点は求められず,第1象限+第4象限の両方を使う方法はあり得ないことになる.
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