■長い長い証明(その5)
(その4)ではn次元正単体の距離や角度を計算するのにn+1次元空間を用いたが,体積を計算する場合はn次元空間内で求める必要がある.1辺の長さ√2のn次元正単体の体積を求めてみよう.
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n次元正単体の頂点の座標を
(1,0,・・・,0)
(0,1,・・・,0)
・・・・・・・・・・・
(0,0,・・・,1)
としよう.これらの頂点間距離は√2である.
これらの座標が与えられたとき,残りの1点の座標は
(x,x,・・・,x)
とすることができる.他の頂点との距離は√2であるから,
(x−1)^2+(n−1)x^2=2
すなわち,
nx^2−2x−1=0
を満たさなければならないことより,
x={1−√(1+n)}/n
が得られる.
高さは(x,x,・・・,x)とn−1次元単体の重心(1/n,・・・,1/n)との距離であるから,
√(1+1/n)
したがって,漸化式
Vn=Vn-1×√(1+1/n)/n
が成り立ち,
Vn=√(n+1)/n!
が得られる.
1辺の長さxのn次元正単体の体積は
Vn=√(n+1)/n!・(x/√2)^n
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