■オイラー・マクローリンの和公式とトッド作用素(その4)
ベルヌーイ数列{Bn }の指数型母関数は
x/(exp(x)−1)
で与えられます.すなわち,ベルヌーイ数は
x/(exp(x)−1)
=B0/0!+B1/1!x+B2 /2!x^2+B3/3!x^3+・・・
=ΣBnx^n/n!
で定義される有理数で,係数Bn はベルヌーイ数と呼ばれます.
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【1】トッド作用素
ベルヌーイ数の母関数の変数xを微分作用素(∂/∂ξ)に置き換えた微分作用素
Td(∂/∂ξ)=ΣBj/j!(∂/∂ξ)^j=1+1/2(∂/∂ξ)+1/12(∂/∂ξ)^2+・・・
をトッド作用素という.
このとき,
Td(∂/∂ξ)exp(ξt)|ξ=0=t/(1−exp(−t))
が成り立つ.
また,h=(h1,h2)に対し,
Td(∂/∂h)=Td(∂/∂h1)Td(∂/∂h2)
と定めると,xの多項式f(x),a,bを整数とすると
Td(∂/∂h)∫(a-h1,b+h2)f(x)dx|h=0=狽(k)
が成り立つ.
これは多項式関数f(x)の区間[a,b]における格子点和狽(k)は,定積分∫(a-h1,b+h2)f(x)dxのh=(h1,h2)に関する変動で表した式で与えられることを意味している.
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【2】ベルヌーイのベキ和公式
f(x)=Σx^s,a=0,b=nとして,前述の定理を適用すると
Σk^s は
S(s,n)
=1/(s+1){B0n^(s+1)+(s+1,1)B1n^s+・・・+(s+1,s)Bsn}
=1/(s+1)Σ(K=0-s)(s+1,k)Bk(n+1)^(s+1-k)
とBn を含む式で表すことができることを証明することができます.
[参]枡田幹也,福川由貴子「格子から見える数学」日本評論社
をご参照願います.
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