■スターリングの公式の図形的証明?(その68)

 頭が混乱しているので,空間充填2^n+2n面体の場合を再度まとめておきたい.

===================================

 n次元切頂八面体の体積

  1/2・(2/n)^n・2^n

と体積が等しい球

  π^(n/2)/Γ(n/2+1)・r^n

を求める.簡単のため,偶数次元の場合(n=2k)だけを扱うことにする.

  1/2・(2/n)^n・2^n=1/2・{1/k}^2k・2^2k

  π^(n/2)/Γ(n/2+1)・r^n=π^k/k!・r^2k

したがって,

  r^2k≒k!/2・(2/k√π)^2k

  r^2≒(k!/2)^1/k・4/πk^2=((n/2)!/2)^2/n・16/πn^2

となるような中接球がbest fitすることになる.

 n→∞になるにつれて

  (n/2)!〜√(πn)(n/2)^n/2exp(−n/2)

であるから

  r^2≒(πn)^1/n(n/2e)・16/πn^2

〜(8/πe)/n

すなわち,中心からの距離が1/√nの内接球よりわずかに小さいところに近づいていくのである.

 半径1/√nの内接球はn次元切頂八面体の体積に最も近い内接球であるが,その近似の良し悪しはスターリング近似と比較することによって調べることができる.ここでも簡単のため,偶数次元の場合(n=2k)だけを扱うことにする.

  1/2・(2/n)^n・2^n〜1/2・{1/k}^2k・2^2k

  π^(n/2)/Γ(n/2+1)・r^n〜π^k/k!・r^2k

r=1/√nとおくと

  1/2・{1/k}^2k・2^2k〜π^k/k!・1/(2k)^k

  k!/k^k〜2(π/8)^k

のオーダーであるということができる.

===================================