■ラーベ試験による収束判定(その7)

【1】簡易判定法

[1]ダランベールの比判定法

 正符号数列an>0に対して,

  liman+1/an→sであるならば,

[1]s<1のとき,Σanは収束する.

[2]s>1のとき,Σanは発散する.

[2]コーシーの根判定法

 正符号数列an>0に対して,

  limn√an→sであるならば,

[1]s<1のとき,Σanは収束する.

[2]s>1のとき,Σanは発散する.

 s=1のときには収束判定できない.そのとき,詳細判定法により収束・発散の判定を行う.

===================================

【2】詳細判定法

[1]ラーベの判定法

 正符号数列an>0に対して,

  an/an+1=1+u/n+o(1/n)であるならば,

[1]u>1のとき,Σanは収束する.

[2]u<1のとき,Σanは発散する.

 したがって,u=1のときには収束判定できない.そのとき,次の定理を試されたい.

 正符号数列an>0に対して,

  an/an+1=1+s/n+o(1/n^1+ε)であるならば,

[1]s>1のとき,Σanは収束する.

[2]s≦1のとき,Σanは発散する.

===================================