■ラーベ試験による収束判定(その2)

 正符号数列an>0に対して,

  an/an+1=1+u/n+o(1/n)であるならば,

[1]u>1のとき,Σanは収束する.

[2]u<1のとき,Σanは発散する.

 したがって,u=1のときには収束判定できない.そのとき,次の定理を試されたい.

===================================

 正符号数列an>0に対して,

  an/an+1=1+s/n+o(1/n^1+ε)であるならば,

[1]s>1のとき,Σanは収束する.

[2]s≦1のとき,Σanは発散する.

[例]an=α(α+1)・・(α+n−1)β(β+1)・・(β+n−1)/γ(γ+1)・・(γ+n−1)δ(δ+1)・・(δ+n−1)

  an/an+1=(γ+n)(δ+n)/(α+n)(β+n)

=1+(γ+δ−α−β)/n+o(1/n^2)

 したがって,

  γ+δ−α−β>1のとき,収束

  γ+δ−α−β≦1のとき,発散

===================================