■円周率の古代史(その4)
半径1の円に正十二角形を内接させると,その周長は
24sin15°
となる.
sin15°=(√6−√2)/4
したがって,
π>3(√6−√2)=3.10583
を得ることができる.
(その3)では,半径1の円に正十二角形を内接させることによって,
π>3.1
を証明することができた.この方法はもっとも標準的な解法であるが,次のような別解もあるという.
[参]佐久間一浩「高校数学と大学数学の接点」日本評論社
===================================
1/(1−x^2)=1+x^2+x^4+x^6+・・・
0<x<1において,
1/(1−x^2)=1+x^2+x^4+x^6+・・・>1+x^2+x^4/4=(1+x^2/2)^2
したがって,
1/√(1−x^2)>1+x^2/2
ここで,両辺を0から1/2=sinπ/6まで積分すると
[x+x^3/6]=1/2+1/48
x=sinθとして置換積分すると
∫dx/√(1−x^2)=∫dθ=π/6
π>3+1/8=3.125
===================================