■外周比コインの問題 (中川 宏)
どうやら、周の長さが同じであれば形に関係なく2回転になるらしい。周の長さの比だけが回転数に関係しているようである。そこで、周の長さの比を変えてみた。
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上の図は、まわりを回る図形の周の長さが回られる図形の周の長さの2倍のばあいである。このときには、六角形が三角形の周りを1周する間に、六角形は1.5回転する。
下の図は、まわりを回る図形の周の長さが回られる図形の周の長さの3倍のばあいである。回られる図形を二角形とみなしてほしい。このときには、六角形が二角形の周りを1周する間に、六角形は3分の4回転する。この時には1回転になるのかと期待したがそうはならなかった。
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回られる図形の周長 回る図形の周長 回転数
A B K
1 1 2
1 2 3/2
1 3 4/3
ということは、
K=(A+B)/B
であるらしい。
Aがゼロというのは、点になるということだが、そのときには、1回転になるというのも合致している。また、A=2,B=1というのは、たとえば正六角形の周りを辺の長さが同じ正三角形が回るばあいであるが、このとき
K=(2+1)/1=3
正三角形は3回転するというのも実際と合致している。
こうして、あるコインが同じ大きさのコインの周りを滑らずに回ると1周する間に2回転する、という意外な事実にまつわる法則性は理解することができた。しかしながら、なぜほかでもない2回転なのかという根源的な問題はいまだに謎のままである。
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