■便箋の三等分(その2)
(その1)の3等分法は正方形(折り紙)の場合には使えるが,折り紙ではもっと短手順の3等分法が知られている.
また,縦長の長方形(縦横比√2:1の紙)ではそのままでは使えないので,一旦,2等分して横長の長方形にしてから,(その1)の手順を踏めば6等分点経由で3等分点が得られることになる.
(その1)の手順がそのまま使えるためには,紙の縦横比はいくつになるのだろうか?
===================================
[1]AとB,CとDが重なるように折って2等分線をつける
[2]点Bを押さえながら,点Aが2等分線上にくるように折る
の部分が問題になる.
縦横比a:1(a>1)の紙の場合,長方形の頂点を
A(0,a)
B(0,0)
C(1,0)
D(1,a)
にとる.
点Bを押さえながら,点Aが2等分線上にくるように折ると,
BAの方程式はy=1/√3・x
であるから,
a/2≦1/√3・1
a≦2/√3
と計算される.
縦横比が√2:1の紙の場合,そのままでは(その1)の方法は使えないので,一旦,2等分して横長の長方形にしてから,(その1)の手順を踏まなければならない.
ともあれ,日本は折り紙最先端国であり,折り紙は日本の伝統的お家芸であるが,こんな単純ことで興味深いことが見つかるんだから,いまなお新しい定理が作り出せるに違いない.
===================================