■矩形公式と台形公式
Hn =1/1+1/2+1/3+1/4+・・・+1/n
と定義します.(n>1ならばHn は整数にはなりません.)
nを無限大にしたとき,調和級数
H∞= 1/1+1/2+1/3+1/4+・・・
は発散しますが,そのn次部分和Hnは離散的な世界で連続関数lnnに対応するものであり,自然対数は双曲線y=1/xの下の面積として定義できます.
logx=∫dt/t
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【1】矩形公式
したがって,双曲線y=1/xを上と下から棒グラフではさんで近似することにより,lognとlogn+1の間に押し込まれまれることがわかります.
これが矩形公式であり,
Hn<logx=∫dt/t<Hn+1
のような形になります.
したがって,Hn とlognの比{Hn /logn}は
Hn /logn→1 (n→∞)
です.
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【2】台形公式
台形公式より,[a−x,a+x]に対して,
2x/a<∫dt/t<x(1/(a+x)+1/(a+x))
[1]a=5/4,x=1/5→2/5<∫(1,3/2)dt/t<5/12
[2]a=7/4,x=1/5→2/7<∫(3/2,2)dt/t<7/24
これより
24/35<log2=∫(1,2)dt/t<17/24
0.685<log2<0.708
と絞り込むことができます.
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