■中間値の定理と存在証明

 立方体は単独で空間全体を格子状に埋めつくすことができる.単純立方格子状配置,すなわち角砂糖の箱の封を切ったときに見えるパターンについて,角砂糖の各頂点まわりを正八面体状に少しずつ切断し,削ってできた空間は常に多面体で充填することを考える.

 すなわち,2種類の多面体による空間充填を常に保ったまま相互遷移させると,中間値の定理(のアナログ)により2種類の多面体が同形となる値が存在する.そのとき,この図形は単一空間充填図形(体心立方格子型)となる.

 これは空間充填2^n+2n胞体の存在証明の例ですが,存在証明には中間値の定理や平均値の定理が用いられます.

 たとえば,あるマラソン選手が40kmを2時間で走った.このとき,途中の1kmを3分で走った区間が存在することになるというわけです.

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