■この門くぐるべからず(その19)
n次元立方体の2次元投影図は,nが2のベキ(n=2,4,8,16,・・・)のとき,中止部に穴が開く.その理由について考えてみたい.
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n次元立方体の各頂点からはn本の稜がでる.したがって,正2n角形の内部に向かってn−2本の稜がでる.その方向になり得るのは
xk=cos(2(k−1)π/n)
yk=sin(2(k−1)π/n), k=1〜n
のn方向ある.
正2n角形の内角は(n−1)π/nであるが,これをn−1個に等分割(π/n)することができる.また,外角は2π/2n=π/n
また,正2n角形の頂点の座標は
θ=π/2n+2kπ/n, k=0〜n−1
にあるから
θ+π/2−π/2n+π/n+mπ/n=θ+π, m=1〜n−2
が成り立つのはどんなときかという問題になる.
すると,
m=(n−1)/2
となり,nが奇数のとき,中心に穴は開かないというありきたりの結果となる.n次元立方体の2次元投影図は,nが2のベキ(n=2,4,8,16,・・・)のとき,中止部に穴が開くという条件はどこから生ずるのだろうか?
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