■書ききれなかった数の話(その37)

 √2は無理数であることを証明せよの類似問題を掲げます.

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【1】3√2=2^1/3は無理数である

  3√2=p/q   (p,qは公約数をもたない)

と書けるとすると,

  p^3=2q^3 → pは偶数でなければならない

p=2kと書けるとすると,

  8k^3=2q^3 → 4k^3=q^3 → qは偶数でなければならない

 p,qは公約数2をももつことになり矛盾.よって,3√2は無理数である.

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【2】4√5=5^1/4は無理数である

 √5が無理数であることは既知とする.

  (4√5)^2=√5

より,もし4√5が有理数ならば,√5は有理数となるので矛盾.

 無理数の有理数倍,無理数の逆数は無理数であるから

  5^3/4=5/5^1/4 → 無理数

  5^5/4=5・5^1/4 → 無理数

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【3】φ=(1+√5)/2=2cos36°は無理数である

 xは無理数,a,b,c,dは有理数とする.このとき

  y=(ax+b)/(cx+d)

は無理数である.なぜなら.yが有理数ならば

  x=(dy−b)/(a−cy)

は有理数となり矛盾が生じる.これよりφは無理数である.

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【4】α=√2+√3は無理数である

  α−√2=√3

の両辺を2乗して,√2について解くと

  √2=(α^2−1)/2α

αが有理数だと仮定すると,√2も有理数であることになり矛盾.

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【5】α=3√2+√2は無理数である

  α−√2=3√2

の両辺を3乗して,√2について解くと

  √2=(α^3+6α−2)/(3α^2+2)

αが有理数だと仮定すると,√2も有理数であることになり矛盾.

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【6】α=√2+√3+√5+√7は無理数である

  α=√2+√3+√5+√7が有理数と仮定する.

  √5+√7=α−(√2+√3)

  12+2√35=α^2−2(√2+√3)α+5+2√6

  2√35=α^2−2(√2+√3)α−7+2√6

この両辺を2乗すると

  a√2+b√3+c√6=d   (a,b,c,dは有理数)

の形になる.

  a√2+b√3=d−c√6   (a,b,c,dは有理数)

  2(ab+cd)√6=d^2+6c^2−2xa^2−3b^2

ab+cd≠0の証明は割愛するが,αが有理数だと仮定すると,√6も有理数であることになり矛盾.

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【7】 mkを平方数ではない自然数,ckを有理数とするとき,

  α=√m1+√m2+・・・+√mrは無理数である

  α=c1√m1+c2√m2+・・・+cr√mrは無理数である

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