■この門くぐるべからず(その14)
3次元正多面体は6個,4次元正多胞体が6個,5次元以上では3個あることはどの本にも載っていることなのであるが,2次元平面上に投影した際の影の形が何角形になるかについてはほとんど触れられていない.かくいう小生もこれまでそのような言明を見たことがなかった.
立方体と正4面体の立体図をフリーハンドで描いてみて欲しい.輪郭はそれぞれ6角形と4角形になる.このことから,n次元立方体の輪郭は2n角形,n次元正単体の輪郭はn+1角形になるものと推察できるであろう.
正8面体の場合は微妙である.立方体の双対であるから6角形になると予想されるが,見取り図を描いみると4角形にしかならないからである.しかし,正八面体の模型を作ってみると,正六角形に投影される方向が簡単に見つかった.この方向は見取り図を描くだけでは気づきにくく,死角とでもいうべきか,ひとつの盲点であった.
n次元正軸体の影の形が2n角形なのか,2(n−1)角形なのか,また,正多角形になるのかどうか,いまひとつはっきりしなかったのであるが,実際に描いて影の形を検討することで,n次元正軸体の輪郭は2n角形になることがわかった.
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