■書ききれなかった数の話(その14)
f(x,y)=3x^2+6xy−5y^2
f(1,0)=3
f(0,1)=−5
f(1,1)=4
の場合,トポグラフの左岸には
−5,−8,−24,−29,−53,−60,−69,−92,−101,・・・
右岸には
3,4,19,40,43,67,75,110,115,120,・・・
が並ぶ.
これらトポグラフに現れる数に平方数を掛けると,この2次形式のとる値をすべて得ることができる.したがって,
3x^2+6xy−5y^2=7
3x^2+6xy−5y^2=−100
などは整数の範囲では解をもたないことがわかる.
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ところで,2元2次形式,f(x,y)=3x^2+6xy−5y^2において,
f(x,y)=3x^2+6xy−5y^2=3(x+y)^2−8y^2
であるから,正の値と負の値の両方を取り得る.
それでは,0を表現することはできるだろうか?
結論を先にいうと
|a h|=ab−h^2
|h b|
が負ではあるが,平方数を−1倍したものでないとき,0を表現しない.
判別式を用いず,
f(x,y)=3x^2+6xy−5y^2=3(x+y)^2−8y^2
から,直接,0を表現しないことがわかるだろうか?
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