■正八面体が通り抜ける穴(その4)
[Q]正八面体が通り抜ける穴はもっと小さくできるだろうか?
を考える前に
[Q]同一の円に内接・外接する2つの正六角形を考える.小さい正六角形の面積が3のとき,大きい正六角形の面積は?
について調べてみる.
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[A]小さい正六角形の頂点と大きい正六角形の辺の中点が一致するように,外側の正六角形を回転させる.次に円の中心と内側の正六角形の頂点を結び,内側の正六角形を正三角形で6等分する.さらに正三角形の重心と頂点を結び,内角30°,30°,120°の二等辺三角形で内側の正六角形を18等分する.
このように線でわけると「麻の葉文様」の24個の合同な三角形ができる.そのうち18個が小さな正六角形を形作る.面積比は18:24=3:4であるから,大きい正六角形の面積は4となる.この問題に三角関数は不要であって,計算してはならない問題なのである.
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1辺1の正八面体に対して,ペトリー面は1辺が1/2の正六角形であり,対角線の長さは1,面積は3√3/8である.この正六角形が内接する一回り大きい正六角形の面積は
3√3/8・4/3=√3/2=0.866025
最小幅は1である.
また,この正六角形は辺の長さ1,面積√3/4の正三角形も内接するので,面積√3/2の正六角形の穴(最小幅1)を正八面体が通り抜けることができそうである.
[Q]正方形の穴の面積は1であるが,1辺の長さが1の正方形に含まれる面積最大の正六角形にすれば,正八面体が通り抜けることはできないだろうか?
S6=(2√3−3)・3/2=0.69615
[Q]正八面体が通り抜ける穴はもっと小さくできるだろうか?
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