■パスカルの三角形の概3等分(その2)

 パスカルの三角形にはいろんなことがいっぱい詰まっている.

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【1】パスカルの三角形の恒等式

                     sum  mod3

        1   1          2    2

      1   2   1        4    1

    1   3   3   1      8    2

  1   4   6   4   1   16    1

 パスカルの三角形では,以下の有名な恒等式が知られている.

  (n,0)+(n,1)+・・・+(n,n−1)+(n,n)=2^n

  (n,0)−(n,1)+・・・+(−1)^n(n,n)=0

  (n,0)^2+(n,1)^2+・・・+(n,n−1)^2+(n,n)^2=(2n,n)

  (n,0)+2(n,1)+・・・+2^n-1(n,n−1)+2^n(n,n)=3^n-1

  (n,0)+2(n,1)+・・・+(n−1)(n,n−1)+n(n,n)=n・2^n-1

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【2】フィボナッチ数とパスカルの三角形

 パスカルの三角形では先頭と最後が常に1となり,その間の数値は前の行の連続した数値を加えていくことに得られる.一方,フィボナッチ数は前2項の和と等しい.どちらも再帰的(同じ規則を反復的に実行する)というわけである.

 パスカルの三角形になだらかな斜線を引いて,斜線上に並ぶ数の和をとればフィボナッチ数が順番に現れる.

  1+1=2,1+2=3,1+3+1=5,1+4+3=8,1+5+6+1=13,・・・

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【3】三角数とパスカルの三角形

 先頭の列は常に1となり,その隣の斜めの列には自然数1,2,3,4,・・・,3番目の斜めの列には三角数1,3,6,10,・・・.

 三角数Tnも再帰的(同じ規則を反復的に実行する)に書くと,

  Tn=Tn-1+n,

  1+2=3,3+3=6,6+4=10,10+5=15,・・・

 また,三角数の和は

  ΣTn=n(n+1)(n+2)/6=1,4,10,20,・・・

となり,4番目の斜めの列に見出される.

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