■n次元の立方体と直角三角錐(その298)

 4次元のワイソフ算術は完成しているのだが,5次元ではどうしてもうまくいかないケースがある.そこで,(その279)(その280)のような計量構造を使う半直接法(直接法と間接法の中間)で,次数を求めることを考える.結局,最初の方針に逆戻りしたというわけである.

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【1】3次元正軸体の切頂と切稜

[1]形状ベクトル[1,0,0]の場合→切頂のみ

  (y−z)/√2=z=0,y=z=0

 →(±x,0,0)の置換であるから6通り

 →x=1,y=z=0

→(x,0,0)は同じ象限に2本(0,x,0),(0,0,x)

 他の象限に2本(0,−x,0),(0,0,−x)→(m=4)

→最小偏差Δ=xは0→xの偏差である

[2]形状ベクトル[0,1,0]の場合→切頂のみ

  (x−y)/√2=0,z=0,x=y

 →(±x,±x,0)の置換であるから12通り

 →x=y=1/2,z=0

→(x,x,0)は同じ象限に2本(x,0,x),(0,x,x)

 他の象限に2本(0,x,−x),(x,0,−x)→(m=4)

→最小偏差Δ=xは0→xの偏差である

[3]形状ベクトル[0,0,1]の場合→切頂のみ

  (x−y)/√2=(y−z)/√2=0

 → x=y=z →(±x,±x,±x)の置換であるから8通り

 →x=y=z=1/3

→(x,x,x)は同じ象限に0本

 他の象限に3本(−x,x,x),(x,−x,x),(x,x,−x)→(m=3)

→最小偏差Δ=0はxからの偏差である

[4]形状ベクトル[1,1,0]の場合→切頂のみ

  (x−y)/√2=(y−z)/√2,z=0

 →(±x,±y,0)の置換であるから24通り

 →x=2/3,y=1/3,z=0

→(x,y,0)は同じ象限に2本(y,x,0),(x,0,y)

 他の象限に1本(x,0,−y)→(m=3)

→最小偏差Δ=yは0→y,y→xの偏差である

[5]形状ベクトル[1,0,1]の場合→切頂・切稜

  (y−z)/√2=0,y=z

  (x−y)/√2=z

 →(±x,±y,±y)の置換であるから24通り

 →y=z=1/(3+√2),x=(1+√2)/(3+√2)

→(x,y,y)は同じ象限に2本(y,x,y),(y,y,x)

 他の象限に2本(x,−y,y),(x,y,−y)→(m=4)

→最小偏差Δ=y√2はy→xの偏差である

[6]形状ベクトル[0,1,1]の場合→切頂のみ

  (x−y)/√2=0,(y−z)/√2=z

 →(±x,±x,±z)の置換であるから24通り

 →z=1/(3+2√2),x=y=(1+√2)/(3+2√2)

→(x,x,z)は同じ象限に2本(z,x,x),(x,z,x)

 他の象限に1本(x,x,−z)→(m=3)

→最小偏差Δ=z√2はz→xの偏差である

[7]形状ベクトル[1,1,1]の場合→切頂・切稜

  (x−y)/√2=(y−z)/√2=z

 →(±x,±y,±z)の置換であるから48通り

 →z=1/(1+3√2),y=(1+√2)/(1+3√2),x=(1+2√2)/(1+3√2)

→(x,y,z)は同じ象限に1本(x,z,y),(y,x,z)

 他の象限に1本(x,y,−z)→(m=3)

→最小偏差Δ=z√2はz→y,y→xの偏差である

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【2】まとめ

 対角線も含め、最小の長さのものが辺となる.x>y>zかつx+y+z=1であるから,最小偏差とそれがどこからの偏差なのかで,次数が規定されると思われる.

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