■n次元の立方体と直角三角錐(その272)

 5次元正軸系・切頂型では,

  [0,1,0,0,0]

  [1,1,0,0,0],[0,1,1,0,0]

と多くの準正多胞体でつまづいてしまった.6次元正軸系・切頂型でも,

  [0,1,0,0,0,0],[0,0,1,0,0,0]

  [1,1,0,0,0,0],[0,1,1,0,0,0]

  [0,0,1,1,0,0]

と多くの準正多胞体でつまづいてしまったが,これらに共通しているのは1が[]の前半に集中している点である.

 正単体系ではOKであるが,正軸体ではNGである.一体何が起こっているのだろうか?

 ひとつの稜線を構成する点の数をk1(常に2),ひとつの多角形を構成する辺の数をk2,・・・とおくと,n次元正単体は

  (2,3,4,・・・,n,n+1)

となるのに対して,n次元正軸体は

  (2,3,4,・・・,n,2^n)

になる.→3次元では2(2)となる.4次元では3(4)であったが,5次元では4(8)となる.6次元では5(16)となる.

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【1】5次元正軸系・切頂型(g0,g1)=(10,32)

 正単体系[0,1,0,0](10,30)→[0,1,0,0,0](40,240)では,正軸体系[1,0,0,0](8,24)10個分が加わって

  (30×32)/8+(24×10)/4=240

 正単体系[1,1,0,0](20,40)→[1,1,0,0,0](80,280)では,正軸体系[1,0,0,0](8,24)10個分が加わって

  (40×32)/8+(24×10)/4=280

 正単体系[0,1,1,0](30,60)→[0,1,1,0,0](240,720)では,正軸体系[1,1,0,0](48,120)10個分が加わって

  (60×32)/8+(120×10)/4=540  (NG)

  (60×32)/?+(120×10)/?=720

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【2】6次元正軸系・切頂型(g0,g1)=(12,64)

 正単体系[0,1,0,0,0](15,60)→[0,1,0,0,0,0](60,480)では,正軸体系[1,0,0,0,0](10,40)12個分が加わって

  (60×64)/16+(60×12)/3=480

 正単体系[0,0,1,0,0](20,90)→[0,0,1,0,0,0](160,1440)では,正軸体系[0,1,0,0,0](40,240)12個分が加わって

  (90×64)/8+(240×12)/4=720

 正単体系[1,1,0,0,0](30,75)→[1,1,0,0,0,0](120,540)では,正軸体系[1,0,0,0,0](10,40)12個分が加わって

  (75×64)/16+(40×12)/2=540

 正単体系[0,1,1,0,0](60,150)→[0,1,1,0,0,0](480,1920)では,正軸体系[1,1,0,0,0](80,280)12個分が加わって

  (150×64)/?+(280×12)/?=1920  (NG)

 正単体系[0,0,1,1,0](60,150)→[0,0,1,1,0,0](960,3360)では,正軸体系[0,1,1,0,0](240,720)12個分が加わって

  (150×64)/8+(720×12)/4=3360

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【3】まとめ

 かなりNGが解消されたが,何が起こっているかわからない.偶然の一致かもしれない.

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