■多面体巡礼

 正八面体の12本の辺を黄金比に分割して,各面に正三角形ができるようにする.このとき,これらの分割点は正20面体の12個の頂点になることはよく知られている.

 それでは,

[Q]正八面体の辺の中点を繋いでできる多面体は?

[A]立方八面体(6・8面体)

[Q]正20面体の辺の中点を繋いでできる多面体は?

[A]12・20面体

[Q]正四面体の辺の中点を繋いでできる多面体は?

[A]正八面体

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 三角形ABCの各辺を1:λの比に順次内分した点D,E,Fとし,AD,BE,CFの2本ずつの交点が作る三角形PQRを仮に「縮小三角形」と呼ぶことにする.正三角形の縮小三角形は正三角形である.

  λ=CD/DB=AE/EC=SF/FA

[Q]正四面体の各面に各辺を1:黄金比に順次内分した正三角形を作る.それらを繋いでできる多面体は?

[A]正20面体

[Q]正八面体の各面に各辺を1:1.839に順次内分した正三角形を作る.それらを繋いでできる多面体は?

[A]ねじれ立方体

[Q]正20面体の各面に各辺を1:1.943に順次内分した正三角形を作る.それらを繋いでできる多面体は?

[A]ねじれ12面体

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[1]正二十面体(3,3,3,3,3)は,正四面体の縮小三角形(λ=1.618,黄金比)から生成される(ねじれ角:22.238°).

[2]ねじれ立方体(3,3,3,3,4)は,正八面体の縮小三角形(λ=1.839)から生成される(ねじれ角:20.315°).

[3]ねじれ十二面体(3,3,3,3,5)は,正二十面体の縮小三角形(λ=1.943)から生成される(ねじれ角:19.517°).

 それそれ(3,3,3,3,q)とすると,λは

  λ^3− λ^2−λ−1−2cos(2π/q)=0

の根として計算できる.

[1]q=3 → λ^2−λ−1=0

[2]q=4 → λ^3−λ^2−λ−1=0

[3]q=5 → λ^3−λ^2−λ−φ=0

 ねじれ角は

  tanθ=√3/(1+2λ)

で与えられる.

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