■L字型レプタイル
レプタイルとは同形を何枚か組み合わせると元の形の相似形になるような多角形であるが,これらをさらに組み合わせてどんどん大きな相似形を作っていくことで,平面全体を覆うことができる.レプタイル(reptile)は自己複製タイル(replicating tile)の省略形であるが,爬虫類という意味もある.
対称な台形は自己複製可能であるが,それを2個組み合わせたスフィンクス型レプタイルは自己複製可能である.同様に,正方形は自己複製可能であるが,それを3個組み合わせたL字型レプタイルも自己複製可能である.
ところで,2^n×2^n−1=4^n−1=(4−1)(4^n-1+4^n-2+・・・+1)であるから,2^n×2^n−1は3で割り切れる.実は,L字型レプタイルには,2^n×2^nのマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.
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これはL字型レプタイルのもうひとつの有名な性質で,数学コンテストで何度も取り上げられたことがある.証明は簡単で,数学的帰納法による.すなわち,
[1]2×2のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.
[2]4×4のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(4×4のマス目の中央部にL字型がくるようにする)
[3]8×8のマス目から任意の1マスを切り取っても,L字型レプタイルを使ってカバーできる.(8×8のマス目の中央部にL字型がくるようにする)
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