■2項定理の近似式(その3)

 (その1)では金額が2倍,(その2)ではふたりが同じ誕生日である確率が50%になる近似式を扱った.

 ハルモスの概算公式は,cを定数として

  c=(−2log(0.5))^1/2〜1.18

  n>c×(365)^1/2

というものである.

 この概算公式にも「72の法則」のような簡単で便利な近似法則があればよいのだが,・・・

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   p    c=(−2log(p))^1/2    p×c

  0.25    1.67            0.42

  0.5     1.18            0.59

  0.75    0.76            0.57

 p×cは概一定にもならないことがわかる.ハルモスの概算公式は「1.18の法則」と呼ぶしかないだろう.

 ところで,ハルモスの概算公式は,ふたりが同じ誕生日である確率が50%になるためには,cを定数として

  c=(−2log(0.5))^1/2〜1.18

  n0>c×(365)^1/2

というものである.

 もし1年の長さが1/2だったら,二人の誕生日が同じになる確率が50%を超えるためには,

  n>c×(365/2)^1/2=n0/√2

もし1年の長さが1/4だったら,二人の誕生日が同じになる確率が50%を超えるためには,

  n>c×(365/4)^1/2=n0/2

となる.

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