■n次元の立方体と直角三角錐(その235)
n次元正単体,正軸体,超立方体を基本単体に分割して,外接球上に投影する.これは平面を鏡映三角形で埋めつくす問題を一般次元の球面に拡張したもので,R^nの単体に置き換えて得られるベクトルの集合が一般の階数のルート系となります.
R^8の標準基底をe1,・・・,e8とすると,E8型ルート系は,
Φ={e1−e2,・・・,e7−e8,e0−e1−e2−e3}
のように求まります.ルート系の分類は,それ自体大変面白いものなのだそうですが,既約ルート系の同型類には,AからGまでのアルファベットに,添字として階数をつけた名前が付いていて,E8型ルート系などと呼ぶ習慣になっています.
ルートは鏡映を与えるベクトルとして理解することができるのですが,8次元ユークリッド空間において,8次元単体(4面体の拡張)を鏡映したものからなるモザイク模様に対してベクトルの集合を考えることによって,E8型ルート系が得られるというわけです.
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その際,正軸体と超立方体の基本単体は同じ球面単体として投影されるのですが,ラベルの付け方は逆になります.
正軸体: 0, 1, 2,・・, k,・・,n−2,n−1
立方体:n−1,n−2,n−3,・・,n−k−1,・・,1, 0
n次元正単体のk次元胞の数はfk=(n+1,k+1)ですから,m次元胞に含まれるk次元胞の数は(m+1,k+1)です.双対を考えて,m<kのときは,k次元正単体の含むm次元胞の数は
(k+1,m+1)
個になります.
ここで,
k → n−k−1
m → n−m−1
と置き換えると,
[1]n次元正単体において,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>k)は,双対を考えて,n−k次元胞内のn−m次元胞と同数,
(n−k,n−m)
が得られます.
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また,n次元正軸体については,fk=2^(k+1)(n,k+1),n次元超立方体では,fk=2^(n-k)(n,k)です.正軸体のm次元胞に含まれるk次元胞の数は2^(k+1)(m,k+1)です.双対を考えて,m<kのときは,k次元正単体の含むm次元胞の数は
2^(k-m)(k,m)
個になります.
ここで,
k → n−k−1
m → n−m−1
と置き換えると,
[2]n次元正軸体において,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>k)は,2項係数を使って,
2^m-k(n−1−k,n−1−m)=2^m-k(n−1−k,m−k)
です.
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