■n次元の立方体と直角三角錐(その229)
(その199)ではPKまわりのQ数を直接的に求めた.ここでは,P0まわり,P1まわり・・・のQ数を直接的に求めることをことを考えてみたい.
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【1】f0公式
k次元胞数をfkとおく.
n次元正軸体:fk=(n,k+1)2^(k+1)
n次元正単体:fk=(n+1,k+1)
[1]点QがPkにあるとき
f0=Gkfk, Gk=(k+1,k+1)=1
[2]点QがPjPkにあるとき
PjPk(j<k)はk次元胞の中心Pkからj次元胞の中心に向かう線分の数であるから,その数はk次元胞は何個のj次元胞で構成されているかに一致する.
当該の数は,
Gk=(k+1,j+1)
となるから,
f0=Gkfk
j=k−1ならばGk=(k+1,k)=(k+1,1)=k+1
j=k−2ならばGk=(k+1,k−2)=(k+1,2)=k(k+1)/2
となる,
[3]点QがPiPjPkにあるとき
PiPjPk(i<j<k)はk次元胞の中心Pkからj次元胞の中心に向かう線分の数であるから,その数はk次元胞は何個のj次元胞で構成されているかとj次元胞の中心Pjからi次元胞の中心に向かう線分の数であるから,その数はj次元胞は何個のi次元胞で構成されているかに依存する.
すると,当該の数は,
Gk=(k+1,j+1)(j+1,i+1)
となるから,
f0=Gkfk
j=k−1ならば(k+1,k)=(k+1,1)=k+1
i=j−1ならば(j+1,j)=(j+1,1)=j+1
となり,
Gk=(k+1,j+1)(j+1,i+1)=(k+1)(j+1)=k(k+1)
となる.
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【2】P0まわり,P1まわり・・・のQ数
f1公式に結びつくかどうかは不明であるが,ここではP0まわり,P1まわり・・・のQ数を直接的に求めることをことを考えてみたい.
[1]n次元正単体において,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>k)は,双対を考えて,n−k次元胞内のn−m次元胞と同数,
(n−k,n−m)
です.
nが小さい例で検してみると
[a]n=3,k=0,m=1→(3,2)=3 (OK)
[b]n=3,k=0,m=2→(3,1)=3 (OK)
[c]n=3,k=1,m=2→(2,1)=2 (OK)
[d]k=n−2,m=n−1→(2,1)=2 (OK)
同様に,
[2]n次元正軸体において,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>m>k)は,2項係数を使って,
2^m-k(n−1−k,m−k)
です.
nが小さい例で検してみると
[a]n=3,k=0,m=1→2(2,1)=4 (OK)
[b]n=3,k=0,m=2→4(2,2)=4 (OK)
[c]n=3,k=1,m=2→2(1,1)=2 (OK)
[d]k=n−2,m=n−1→2(1,1)=2 (OK)
なお,m<kのときは,k次元正単体の含むm次元胞の数は
(k+1,m+1)
個になります.
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