■追跡曲線(その6)
(その4)に掲げた黄金三角形は,渦巻き状に並ぶ三角形列タイルである.
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【1】黄金三角形
黄金三角形にはタイプ1(36°,72°,72°の二等辺三角形)とタイプ2(108°,36°,36°の二等辺三角形)がある.
タイプ1の底角からを36°の方向に線を引くと,底角は二等分され,タイプ1と相似な黄金三角形とタイプ2の黄金三角形ができる.この手順を繰り返すと,2種類の黄金三角形が渦巻き状に並ぶ三角形の列を作ることができる.
[Q]等角らせんr=B^θにおいて,Bの値は?
θが3π/5進む毎にrの値がφ倍になる→B=φの5/3π乗
もし,r=aexpbθの形であれば
B=expb=φの5/3π乗
b=5/3πlogφ
5回回転対称のペンローズ・タイル貼りの中にも渦巻く黄金三角形列をみることができる.また,このとき,タイプ1の頂角は5回で反対側を向き,10回で元に戻るから,DNAの2重らせんさながらである.
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【2】ルービックのスパイドロン
ルービックキューブで有名なルービックは,建築家(ブダペスト応用大学の教授)で数学者ではないが,正三角形と二等辺三角形が少しずつ縮小しながら交互に連なる新しい図形「スパイドロン」を考案した.
1:√3:2の直角三角形の直角と斜辺の中点を結ぶと,三角形は2分され,(60°,60°,60°)の正三角形(タイプ1)と(120°,30°,30°の二等辺三角形(タイプ2)ができる.そして,正三角形の1辺上に相似なタイプ2の底辺を連ねる.この手順を繰り返すと,正三角形と二等辺三角形が少しずつ縮小しながら渦巻き状に並ぶ三角形の列を作ることができる.
[Q]等角らせんr=B^θにおいて,Bの値は?
θがπ/6進む毎にrの値が2倍になる→B=2の6/π乗
もし,r=aexpbθの形であれば
B=expb=2の6/π乗
b=6/πlog2
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