■高貴な数(その2)
高貴な数とは黄金比のようにその連分数展開が無限に多くの1で終わる数
[a0:a1,・・・,an,1,1,1,・・・]
として定義される.
たとえば,
1/τ^2=1/(1+τ)=[0:2,1,1,1,・・・]
であり,黄金比
τ=[1:1,1,1,1,・・・]
は無理数の中の最も無理な数であり,高貴な数の中で最も高貴なものである.
なお,w=[0:a1,a2,・・・]とすれば
1−w=[0:1,a1−1,a2,・・・]
wが高貴であるならば1−wもそうである.また,もし,a1−1=0ならば,1−(1−w)=wより
[・・・,am,0,am+2,・・・]=[・・・,am+am+2,・・・]
1/(1+τ)=[0:2,1,1,1,・・・]
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
√2=[1:2,2,2,2,・・・]
を得るのに,
Ak=2Ak-1+Ak-2,A0=1,A1=1
Bk=2Bk-1+Bk-2,B0=0,B1=1
を用いて
Ak=1,1,3,7,17,41,99,・・・
Bk=0,1,2,5,12,29,70,・・・
を得る.Ak,Bkはx^2−2y^2=+1とx^2−2y^2=−1の解と交互に対応する.そして,Ak/Bkは上下から交互に√2に近づく.
ν=[a0:a1,・・・,an,1,1,1,・・・]
によって定義される高貴な数νは,
ν=(τAn+An-1)/(τBn+Bn-1)
のように表現できる.ここでAk,Bkは[a0:a1,・・・,an]のk番目の近似分数の分子と分母である.
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【1】等価な数
αとα’は|ad−bc|=1として,
α’=(aα+b)/(cα+d)
となる整数があるなら,等価であるという.
たとえば,
α=√8=[2:1,4,1,4,・・・]
(7α+5)/(4α+3)=[1:1,2,1,2,1,4,1,4,・・・]
(11α+7)/(8α+5)=[1:2,1,1,1,2,1,4,1,4,・・・]
は最初の何項かか除いて同一である.
この場合もa/c,b/dはα’の連続する展開し木野となり合う近似分数である.
1/1,3/2,4/3,7/5,11/8,29/21,40/29,・・・
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