■n次元の立方体と直角三角錐(その198)

 同じ位置に複数の頂点がない場合,すなわち,形状ベクトルが

  (1,1,・・・,1)

の場合を考える.

 k次元胞数をfk,gkとおく.

  n次元正軸体:fk=(n,k+1)2^(k+1)

  n次元正単体:gk=(n+1,k+1)

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 P0P1・・・Pn-1はn−1次元胞の中心Pn-1からn−2次元胞の中心に向かう線分の数であるから,その数はn−1次元胞は何個のn−2次元胞で構成されているか・・・,1次元胞の中心P1から0次元胞の中心に向かう線分の数であるから,その数は1次元胞は何個の0次元胞で構成されているかに依存する.

 すると,当該の数は,

  (n,n−1)・・・(2,1)=n!

となる.

 基本単体数をこの数で割ると,正軸体では

  2^nn!/n!=2^n

正単体では

  (n+1)!/n!=(n+1)

となるが,ここに会合する基本単体数は1となることが要求される.

 ひとつの稜線を構成する点の数をk1(常に2),ひとつの多角形を構成する辺の数をk2,・・・とおくと,n次元正軸体は

  (2,3,4,・・・,n,2^n)

n次元正単体は

  (2,3,4,・・・,n,n+1)

になることから,要求を満たすように改変しなければならない.

 P0P1・・・Pn-1のまわりに集まる基本単体数は,正軸体では

  2^nn!/n!fn-1=1

正単体では

  (n+1)!/n!gn-1=1

となり,整合性がとれる.

 一般に,分母は正軸体ではhkfk,正単体ではhkgkであって,hkの部分に,n次元正単体:gk=(n+1,k+1)が関わっていることになる.そうすれば,点QがP0P1・・・Pn-1にあるとき,点Qからでる辺数はnであり,m=nが満足される.

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