■計算可能な多胞体(その7)
空間充填2^n+2n胞体に関する定理
[定理1]超立方体[0,2]^nの基本単体の最長辺の中点を通る直交超平面
x1+x2+・・・+xn=n/2
は基本単体を合同2分割する.なお,この超平面はnが偶数のときPn/2を通る.この定理は重要で,この2^n+2n胞体がn次元の体心立方格子に対応する空間充填図形であることを示している.
[定理2]超平面
x1+x2+・・・+xn=n/2
は正軸体[0,n/2]^nに対応する.その切頂面はxi=1である.したがって,正軸体[0,1]^nに対応する切頂面は.xi=2/nとなる.
[定理3]正軸体[0,1]^nの頂点を一斉に2n個
|xi|=2/n
で切り落として残る図形は空間充填図形となる.この超平面はnが偶数のときPn/2-1を通る.
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すなわち,空間充填2^n+2n面体は
[1]n次元立方体[0,2]^nを超平面:x1+・・・+xn=n/2で切頂する
あるいは
[2]n次元正軸体を超平面:x1=2/nで切頂する
ことによって得られる.x=2/nで正軸体βnを切頂すると,n次元切頂八面体βn(x)を構成することができる.
「定理1」の事実は数式を使ったもので確認することができる.しかし,それな有限のn次元までであって,無限次元で確認することはできない.
したがって,超平面
x1+x2+・・・+xn=n/2
は基本単体を合同2分割するという性質は経験的だが,しっかりと確立されたものとみなすことにする.
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