■n次元の立方体と直角三角錐(その175)

 n次元の正軸体も正単体もファセットは等しく,(n−1)次元正単体である.そのファセットはn!の基本単体に分割されるから,ひとつの頂点に(n−1)!個の基本単体が集まる.そして,P0の回りには正軸体では2(n−1)個,正単体ではn個のファセットが集まることになる.

 もっと正確に議論すると,Pkのまわりには基本単体数/k次元面数の基本単体が集まることになる.すなわち,正軸体では

  2^nn!/(n,k+1)2^(k+1)=2^(n-k-1)(k+1)(n−k−1)!

  k=0のとき,2^(n-1)(n−1)!

  k=1のとき,2^(n-2)2!(n−2)!

  k=2のとき,2^(n-3)3!(n−3)!

  k=3のとき,2^(n-4)4!(n−4)!

 正単体では

  (n+1)!/(n+1,k+1)=(k+1)!(n−k)!

  k=0のとき,n!

  k=1のとき,2!(n−1)!

  k=2のとき,3!(n−2)!

  k=3のとき,4!(n−3)!

個の基本単体が集まるはずである.

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【1】正軸体の場合

  k=0のとき,2^(n-1)(n−1)!

  k=1のとき,2^(n-2)2!(n−2)!

  k=2のとき,2^(n-3)3!(n−3)!

  k=3のとき,2^(n-4)4!(n−4)!

     n=3   n=4   n=5   n=6

k=0   8     48   384  1920

k=1   4 16    96   768

k=2   6     12    48   288

k=3   −     24    48   192

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【2】正単体の場合

  k=0のとき,n!

  k=1のとき,2!(n−1)!

  k=2のとき,3!(n−2)!

  k=3のとき,4!(n−3)!

     n=3   n=4   n=5   n=6

k=0   6     24   120   720

k=1   4 12    48   240

k=2   6     12    36   144

k=3   −     24    48   144

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