■計算可能な多胞体(その5)
3次元準正多面体については古くから知られていたが,4次元以上の準正多胞体については,19世紀中頃,シュレーフリが一部言及したことに始まる.
その後,コクセターが詳しく研究したが,5次元以上の準正多胞体についてはコクセターの研究のごく一部に理論的な記述がみられるものの,具体的な研究はこれまで皆無に近かった.
特殊なクラスについては,ミンコフスキーが原始的平行多面体として取り上げた2(2^n−1)胞体などがあるが,私の知る限り,
石井源久「多次元半正多胞体のソリッドモデリングに関する研究」
Motonaga Ishii: On a Generel Method to Calculate Vertices of N-Dimensional Product-Regulat Polytopes, Forma 14,.221-237,1999
が具体的で本格的な図形研究の最初のものであろう.
[参]石井源久「多次元半正多胞体のソリッドモデリングに対する研究」
の考察はすばらしいの一言につきる.このような立派な研究が行われていたことをまったく知らなかったことを恥じ入るばかりである.
===================================