■詐欺ジョンソン・ザルガラー多面体?(その7)
関口次郎先生から追加連絡いただいた.
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それらしい多面体があるようです。頂点の座標の近似値のデータを添付ファイルで送ります。Mathematicaの使い方がわかっているかわたしの著書をみればデータの内容はわかります。現在使用しているmathematicaでは3次元画像がみえないようなのでまだ確認はできていません。データの説明を少しします。p1,pa2,p3, etcは頂点の名前です。
まず存在すると想定されている立体をxyz空間で考える。1つの稜の長さを 2 にしています。動かすことでいくつかの頂点を適当なところにもっていくことができます。
1つの平面上にありそうにもみえる2つの3角形をp1q1p7, p1q1q7とします。辺p1q1が共有されています。p1,q1の座標を(1,0,0), (-1,0,0)としました。p1を頂点にもつ面は5枚あります。そのうち正方形は1つです。その頂点を順にp1,pa2,p3,pb2とします。p1p3はこの正方形の対角線です。p3のy座標は0になるようにします。するとpa2の座標を(x2,y2,z2)とすればpb2の座標は(x2,-y2,z2)
にとれます。
q1についての同じような手続きをすると正方形q1qa2q3qb2ができ、qa2の座標は(-x2,y2,z2)、qb2の座標は(-x2,-y2,z2)となります。pa2,pb2,qa2,qb2はz座標が等しい平面上のx軸y軸と平行な辺をもつ長方形を構成しています。
このようなことを続ければ座標が比較的対称にとれ未知数がかなり減ります。すべての陵の長さは2であるという条件から方程式がかなりもとまります。3角形は3点と長さがきまればそれで十分ですが、正方形の場合、辺の長さが等しいだけでは不十分で、さらに4点が1つの面上になること、対角線のながさが等しいという条件から導かれる方程式の必要です。
以上のようにして方程式がいくつか求められます。これから未知数を減らしていきます。最終的に
z4^8-24*z4^6+16*z4^4+1536z4^2-2048=0
という式がえられます。これの解は2重根号を使って表示できます。また
y2^2=2
もでます。符号の問題がありますが、立体はz座標が正の方にあるとかいくつか条件をつければ解は値が正のものをとればよいことがわかります。また複素数解は除外されます。
上のz4についての解で近似値が4.39に近いものが1つありますが、それは実際の立体をポリドロンで組み立てて実測値を測ってみると、それが近い値であることがわかります。したがってもし立体が本当に存在すればこの値しかありません。
そこでその解の近似値を小数点以下100ケタくらいだしておきます。y6,z6はそれぞれ8次方程式、6次方程式をみたします。ただし係数にはz4,y2があります。したがって近似値を代入して方程式の近似解を求めます。そこでもポリドロンで組立てた立体で長さを測って、どの解が最も近いかを調べます。
このようにして、z4,y6,z6の近似値を求めました。残りの未知数はこれらの簡単な有理式で表示できているので近似値はわかります。このようにして、一応頂点の座標は求まります。
以上の議論はまず立体があったとすれば、頂点の座標の満たすべき条件を代数方程式で書いて、それから解を求めています。どうも添付ファイルのデータにある値に近い正しい解があることは確かなようです。したがって、この頂点から立体を復元したときにもとの図形と似ていれば、確かにこれまでに知られていなかったジョンソン・ザルガラー多面体の存在を示したことになります。
y6, z6の満たすべき代数方程式は64次です。それの具体形は添付ファイルにあります。近似解をmathematicaで求めたところ、前のpol93.txtのy6,z6の近似値に対応する真の解はあるようです。また座標のデータから図形を描いてみるとできるようです。これらのことは実在の確認がほぼできたことを意味します。
これが事実であれば、かなり大きな衝撃をあたえることになります。わたしの方法では誤差のない等式から答えを導いているので結論を導く過程で間違いがあれば、それらしい答えがでることはあり得ません。また、この方法では、代数方程式の別の実解に対しては凸ではない一種の星形の立体も構成できます。どなたかが検証した方がよいでしょう。 (関口次郎)
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[補](その5)と(その7)の変数対応
(その5) (その7)
(x1,y1,z1) (y1,z1,x1)
(x2,y2,z2) (y7,z7,x7)
(x3,y3,z3) (y6,z6,x6)
(x4,y4,z4) (y5,z5,x5)
(x5,y5,z5) (y4,z4,x4)
(x6,y6,z6) (y3,z3,x3)
(x7,y7,z7) (y2,z2,x2)
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