■詐欺ジョンソン・ザルガラー多面体?(その3)
ザルガラー多面体の種類についてはいろいろなアプローチの仕方があり,難しい点もあると思われる.ザルガラーの証明はコンピュータを使ったとのことであるが,この証明は自分たちでも十分検証できるであろうか?
実はこの論文は検証どころが入手すら困難であって,内容を検証したことはない.これまでに分類されていること以外に私は何も知らないのである.
さて,新しいザルガラー多面体らしきものを発見したという件,すべての面が正多角形である多面体であるが凸という条件を満たさないというのであれば、それなりにおもしろい立体図形だと思える.すきまがあったり,ひとつの面だけ正多角形でないといった立体であると認知しづらいものとなる.単に正多角形が面である立体とするならば,たとえば正4面体をたくさんもってきて適当に面を張り付ければいくらでもできるので,何らかの条件をつけないとあまりおもしろい研究対象にはならないであろう.
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(その2)で示した計算法は,正方形面の対角線であるという条件
x7^2=2
は入れてあるが,もうひとつの条件
y6^2+(z6−1)^2=8
は外してある.この条件も入れるべきであろう.
x1=0,y1=0,z1=1
x2=?,y2=?,z2=0
x3=?,y3=?,z3=0
x4=?,y4=?,z4=1
x5=0,y5=?,z5=1
x6=0,y6=?,z6=?
x7=√2,y7=?,z7=?
(xi−xj)^2+(yi−yj)^2+(zi−zj)^2=4
(i,j)=(1,2),(2,3),(3,4),(4,5),(5,6),(6,7),(7,1),(7,2),(7,3),(7,4),(6,4)
y6^2+(z6−1)^2=8
の解が,
P7P1・P7P6=0
あるいは同じことになるかもしれないが,
| x1,y1,z1,1|
det| x7,y7,z7,1|=0
| x6,y6,z6,1|
|−x7,y7,z7,1|
を満たさないということであれば,この多面体は詐欺ジョンソン・ザルガラー多面体であることになる.
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