■平行体の体積とグラミアン(その79)
n次元超立方体の対称超平面は2種類あります.ひとつは相対する超平面のの中央にあたるn−1次元超立方体(n枚)ともうひとつは相対する超辺と中心からできるn−1次元直方体(n(n−1)枚)です.対称超平面の個数は合計n^2枚です.
この断面に垂直な単位ベクトルaと断面積は,それぞれ
[1](1,0,0,・・・,0),1
[2](1/√2,1/√2,0,・・・,0),√2
で表されます.
そこで,ひとつの対角線を含む切断面の座標をとって
x1+x2=0
上に含まれる頂点数を求めてみることにすると
(1,−1,*,・・・*),(−1,1,*,・・・*)
の2^(n-1)個あえい,これはn−1次元直方体になることがわかります.
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一方,正単体の基本単体をn−1回切頂・切稜すると2n胞体になります.この多面体のすべての頂点を求めるてみたところ,頂点数は2^n個あり,この多面体は超立方体と組み合わせ同値であることが確認されました.
胞数2n,頂点数2^nの多胞体を対称超平面で切半すると,切断面はn−1次超立方体(頂点数2^n-1)と組み合わせ同値になることが予想されるが,実際に計算してみると
n 切断面 上 下 計
3 4 2 2 8
4 6 5 5 16
5 12 10 10 32
6 22 21 21 64
7 44 42 42 128
8 86 85 85 256
9 172 170 170 512
10 342 341 341 1024
となって,そうはならないことがわかった.
プログラムを再検してみたが,いまのところ誤りはなさそうである.どうなっているのだろうか?
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