■両替問題(その1)
[参]TSマイケル「離散数学パズルの冒険」青土社
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【1】n=3の場合の両替問題
1ドルを25セント,10セント,5セントを用いて両替する方法を考える.
25q+10d+5n=100
すべてをリストアップすると(少しの労力で)29通りあること求められる.
しかし,Dドルを両替するという一般の問題
25q+10d+5n=100D
5q+2d+n=20D
に対しては,十分な見通しが立たない.
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【2】格子直角三角形の格子数
3点(0,0),(a,0),(0,b)を頂点とする格子直角三角形内のの格子点の個数は,
L={(a+1)(b+1)+gcd(a,b)+1}/2
となる.
3点(0,0),(Na,0),(0,Nb)を頂点とする格子直角三角形内のの格子点の個数は,
LN=(ab/2)N^2+(a+b+gcd(a,b)}/2N+1
となる.
5q+2d+n=20D
のnを無視し,不等式
5q+2d≦20D
を満たす組(q,d)を調べればよい.
a=4D,b=10Dとして,前述の公式を適用すれば,gcd(a,b)=2Dより,
L=20D^2+8D+1
が得られる.1ドルを25セント,10セント,5セントを用いて両替する方法は29通りあるというわけである.
また,これらの硬貨をそれぞれ少なくとも1つは使う両替の方法は,三角形内部の格子点に対応する.三角形の境界上に16D個の格子点があることより,は
B=16D
I=L−B=20D^2−8D+1
1ドルを25セント,10セント,5セントをそれぞれ少なくとも1つは用いて両替する方法は13通りあるというわけである.
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【3】n=3の場合の両替問題(その2)
3種類の硬貨d1,d2,1を用いてd1d2Nのお金を両替する方法は
(d1d2)/2・N^2+{(d1+1)(d2+1)+gcd(d1,d2)+1}/2・N+1
通りある.
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