■平行体の体積とグラミアン(その72)
(その65)(その66)で考えた面数公式は,奇数次元では2となるものの,偶数次元では0でなく−1となってNG.しかし,いまだその原因がわからない.
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【1】n次元立方体の切半
n次元立方体を切半することを考える.まず切断面上の図形を考える.対称超平面は2種類あり,
[1]ひとつは相対する超平面の中央にあるn枚の超平面で,切り口は1次元低い超立方体である.
f(n,k)=(N(n,k)−N(n-1,k))+N(n-1,k)=N(n,k)
[2]もうひとつは相対する超辺と中心からできるn(n−1)枚の超平面で,切り口は1次元低い超直方体である.
対称超平面の個数は合計n^2枚になる.
この切断面はn−1次元直方体である.また赤道は2つのn−2次元超立方体それ自身と2つのn−1次元胞を通る.
もとの切半体そのものは切断面と交わらない部分,切断面で切られた部分,切断面上の部分からなる.切断面と交わるj次元胞の数はN(n,j)−N(n−2,j)×2,交わらない胞のうち片側に含まれる分{N(n,j)−N(n−2,j)×2}/2,切断面上N(n−1,j)であるから,
f(n,k)=(N(n,k)−2N(n-2,k))/2+N(n-1,k)
=N(n,k)/2+N(n-1,k)−N(n-2,k))
=2^(n-k-1)nCk+2^(n-k-1)n-1Ck−2^(n-k-2)n-2Ck
ただし,k=n−1のとき,f(n,k)=n+2,n=2,k=n−1=1のとき,f(n,k)=3とする.→どこに誤りがあるのだろうか?
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