■素数定理とベルトラン・チェビシェフの定理(その5)
素数定理
π(x)〜x/logx
より,もっとよい近似では
lnx−3/2<x/π(x)<lnx−1/2
x/(lnx−3/2)<π(x)<x/(lnx−1/2)
nと2nの間に素数がある・・・.実はチェビシェフはもっと狭い範囲の中にも必ず素数が存在することを証明したのですが,1911年,イタリアの数学者ボノリスがnと3n/2の間にある素数の個数の近似式を導いたことが知られています.
直接,素数定理から漸近表現を求めると
π(3x/2)−π(x)〜3x/2ln(3x/2)−x/ln(x)
〜x/2lnx−3xln(3/2)/2(lnx)^2
一方,
π(2x)−π(x)〜2x/ln(2x)−x/ln(x)
〜x/lnx−2xln2/(lnx)^2
であるから,約半分ということになる.
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