大円(半径R),小円(半径r),中心間距離d
では
s=(1−sin(π/n))/(1+sin(π/n))
とおくと
d^2=r^2−rR(s+1/s)+R^2
が成り立つ.これがシュタイナーの定理に対応するオイラー・フース型定理である.
ところで,この定理は余弦定理
c^2=a^2+b^2−2abcosθ
によく似ている.
(s+1/s)/2=cosθ
というわけであるが,これを「パップスの定理」や「スチュアートの定理」をつかって導き出すことはできるだろうか?
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A(0,d+r)
B(0,d)
C(0,d−r)
D(R,0)
O(0,0)
AD=a,BD=b,CD=Cとして,入れ子になった三角形を考えると,
a^2=(d+r)^2+R^2
b^2=d^2+R^2
c^2=(d−r)^2+R^2
となる.
次に,△ACDに対して,パップスの定理を適用すると
a^2+c^2=2b^2+2r^2
△BODに対して,スチュアートの定理を適用すると
b^2|d−r|+rR^2=d(c^2+r|d−r|)
この式に
b^2=d^2+R^2
c^2=(d−r)^2+R^2
を代入するとR,r,dの関係式が得られると思われたのだが,結局,トートロジー(恒真命題)になって,振り出し(0=0)に戻ってしまうだけであった.
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