(その9)では,n=3の場合の円の直径が整数値となる例題をつくってみた.「外円内に甲乙乙の3円が,丙円を取り巻いて内外接している.
(甲)
(丙)
(乙乙)
外円の直径は30寸,乙円の直径が15寸のとき,丙円の直径を求めよ」という問題になるのだが,少々面白味を欠いたものになった.
「外円内に甲乙乙の3円が,丙円を取り巻いて内外接している.
(甲)
(丙)
(乙乙)
外円の直径は30寸,甲円の直径は丙円の直径の2倍のとき,丙円の直径を求めよ」ならば和算っぽい問題として成立するではなかろうか?
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n=3のとき,s+1/s=14.外円の直径は30寸(R=15)であるから,
d^2=r^2−rR(s+1/s)+R^2=r^2−210r+225
また,題意より
R−d−r=4r
d=15−5r
d^2=25(3−r)^2=25r^2−150r+225
これより
24r^2+60r=0
であるが,r>0より解なし.
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そこで,「外円内に甲乙乙丙丙の5円が丁円を取り巻いて内外接している.
(甲)
(乙丁乙)
(丙丙)
外円の直径は30寸,甲円の直径は丁円の直径の2倍のとき,丁円の直径を求めよ」について調べてみることにする.
n=5のとき,s+1/s=22−8√5.外円の直径は30寸(R=15)であるから,
d^2=r^2−rR(s+1/s)+R^2=r^2−15(22−8√5)r+225
d^2=r^2+(120√5−330)r+225
また,題意より
R−d−r=4r
d=15−5r
d^2=25(3−r)^2=25r^2−150r+225
これより
24r^2+(180−120√5)r=0
2r+(15−10√5)=0
r=(10√5−15)/2=3.68034
しかし,r=3.68034なので,必要条件
d^2=r^2+(120√5−330)r+225>0
d=15−5r<0 (NG)
を満たしていない.
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