■初等幾何の楽しみ(その63)

 ワイエルシュトラスのペー関数p(u)を単にpと略記する.

[1]微分方程式

  (p’)^2=4p^3−g2p−g3

  p”=6p^2−g2/2

  p^(3)=12pp’

  p^(4)=120p^3−18g2p−12g3

[2]加法定理

  p(2u)=−2p(u)+1/4{p”(u}/p’(u}}^2

 =−2p+1/4・(6p^2−g2/4)^2/(4p^3−g2p−g3)

 =(p^4+g2p^2/2+2g3p+g2^2/16)/(4p^3−g2p−g3)

[参]フルヴィッツ・クーラント「楕円関数論」シュプリンガー・フェアラーク東京

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[1]楕円関数f(u)が偶関数ならば,fはpの有理関数で表される.

[2]楕円関数f(u)が奇関数ならば,fはpの有理関数とp’の積で表される.

[3]楕円関数f(u)は

   f=R(p)+p’R’(p)

と表される.

[4]pの高次導関数はこれらの定理の例になっていて,一般に,p^(2n)はpの有理整式,p^(2n+1)はpの有理整式とp’の積として表される.

  p^(2n)=Rn(p),p^(2n+1)=Rn’(p)p’

と書くことにすると,

  p”=6p^2−g2/2

  p^(2n+2)=Rn’(p)p”+Rn”(p)(p’)^2=Rn+1(p)

したがって,

  Rn+1(p)=Rn’(p)(6p^2−g2/2)+Rn”(p)(4p^3−g2p−g3)

 この操作をR1から始めて繰り返せば

  p^(2n)=Rn(p)=(2n+1)!p^n+1+・・・

すなわち,Rn(p)はpのn+1次多項式である.

[5]pの加法定理もこれらの定理の例になっていて,p(nu)は偶感数なので,pの有理関数である.

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