【1】オイラーの定理の証明
解析幾何学を用いて,オイラーの定理
R^2−2Rr=d^2
を示す.
外接円:x^2+y^2=R^2
内接円:(x−d)^2+y^2=r^2
どの点から始めても双心n角形が得られるというポンスレーの閉包定理を用いて,点(R,0)を通る直線をy=m(x−R)とおくと,この直線は内接円と接することから,
(x−d)^2+m^2(x−R)^2=r^2
(1+m^2)x^2−2(d+Rm)x+d^2−r^2+m^2R^2=0
D=0より,
m^2=r^2/((R−d)^2−r^2)
また,この直線が外接円と交わる点のx座標はx=d−rであるから,
x^2+m^2(x−R)^2=R^2
(d−r)^2+m^2(d−r−R)^2=r^2
この式に
m^2=r^2/((R−d)^2−r^2)
を代入して整理すると
r^2=(R−r)^2−d^2
R^2−2Rr=d^2
が得られる.
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【2】フースの定理の証明
外接円:x^2+y^2=R^2
内接円:(x−d)^2+y^2=r^2
どの点から始めても双心n角形が得られるというポンスレーの閉包定理を用いて,点(R,0)を通る直線をy=m(x−R)とおくと,この直線は内接円と接することから,
(x−d)^2+m^2(x−R)^2=r^2
(1+m^2)x^2−2(d+Rm)x+d^2−r^2+m^2R^2=0
D=0より,
m^2=r^2/((R−d)^2−r2)
また,点(−R,0)を通る直線をy=m’(x+R)とおくと,この直線は内接円と接することから,
(x−d)^2+m’^2(x+R)^2=r^2
(1+m^2)x^2−2(d−Rm)x+d^2−r^2+m^2R^2=0
D=0より,
m’^2=r^2/((R+d)^2−r2)
y=m(x−R)とy=m’(x+R)は直交することから,
m^2・m’^2=1
を整理すると
2r^2(R^2+d^2)=(R^2−d^2)^2
が得られる.
なお,双心四角形の2組の対辺上の内接円の接点を結ぶ線分は互いに直交するが,これも,どの点から始めても双心n角形が得られるというポンスレーの閉包定理から自然に得られる性質である.
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