【1】円に内接する正5角形の作図法(1)
円Oに内接する正5角形の作図の手順は
[1]直径ABを引く
[2]ABを垂直二等分線を引き,円Oとの交点をCとする
[3]ABを垂直二等分線を引き,AOとの交点をDとする
[4]Dを中心とする半径DCの円弧を描き,ABとの交点をEとする
[5]Cを中心とする半径CEの円弧を描き,円Oとの交点をFとする
[6]CFが正5角形の1辺の長さとなる
===================================
【2】円に内接する正5角形の作図法(2)
[1]直交する縦軸と横軸の交点Oを中心とする半径1も円を描く
[2]点A(0,1),点Z(0,−1),点M(1/2,0),点M’(−1/2,0)とする
[3]点M,M’を中とする半径1/2の円を描く
[4]点Zを中心として,点Zと点Mを結んだ線と半径1/2の円の2つの交点を通る大小の弧を描く
[5]大小の弧と半径1の円との4交点B,C,D,Eと点Aが正五角形の頂点となる(江戸時代後期の和算家・平野喜房による作図法)
===================================
【3】半径の2等分点
ところで,正方形の辺の2等分点を使った作図が黄金比あるいは正五角形の作図に繋がっているのですが,(1)(2)の正五角形の作図に共通している点は半径の2等分点が使われていることです.
職場のU嬢が両方の作図にチャレンジしてくれたところ,(2)は
[1]点Zと点Mを結ぶところでもう1ステップ要するが,あとは全く同様に得ることができる
[2]しかし,最後まで作図誤差に気づかずに描いてしまう
そうです.
なお,正5角形の作図には半径の2等分点ですが,正17角形の作図には半径の4等分点が使われています.
===================================