■正多面体と内接球の定理(その2)

 一松先生より,コラム「正多面体と内接球の定理」に対するコメントを頂いた.

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 中川宏氏の発見は一見「不思議」な式ですが,これは内接球をもつ多面体に関するごく「自然」な関係式です.

 3次元の立体について申しますと,内接球(半径r)をもつ立体の表面積をS,体積をVとすれば,中心から射影した角錐に分解して,関係式

  V=rS/3

が成立します.

 これは同じrをもつ立体すべてに成立しますから(球は無限個数の小面積の多面体とみなして)

  V’=rS’/3

の形になり,V:V’=S:S’は当然成立します.

 n次元ならV=rS/nで話はほぼ同じ,平面でしたら同じ半径rの円に外接する任意の多角形について,面積の比=周長の比です.

 こういってしまえば当然の話ですが,数値的にこういった関係の気づいたのは偉いことと思います.私も拝見して少し考え込みましたが,上のような事情を理解したと思います.中川宏様に宜しくお伝え下さい.

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