■10進法・100進法・1000進法(その2)

 整数が2のベキ乗の倍数であるか否かを判定する方法は,

[1]x=2:1の位が0,2,4,6,8

[2]x=4:下2桁が4の倍数(100は4の倍数だから)

[3]x=8:下3桁が8の倍数(1000は8の倍数だから)

[4]x=16:下4桁が16の倍数(10000は16の倍数だから)

 整数が5のベキ乗の倍数であるか否かを判定する方法は,

[1]x=5:1の位が0,5

[1]x=25:下2桁が25の倍数

[3]x=125:下3桁が125の倍数

[4]x=625:下4桁が625の倍数

 整数が3のベキ乗の倍数であるか否かを判定する方法は,

[1]x=3:各位の数の和が3の倍数

[2]x=9:各位の数の和が9の倍数

[3]x=27:各位の数の和が27の倍数

[4]x=81:各位の数の和が81の倍数

 各位の数の和が3の倍数のとき,そのときに限り3の倍数である.また,各位の数の和が9の倍数のとき,そのときに限り9の倍数である.

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【1】合成数による整除性

[1]x=6:1の位が0,2,4,6,8かつ各位の数の和が3の倍数(2の倍数かつ3の倍数)

[2]x=10:1の位が0(2の倍数かつ5の倍数)

[3]x=12:下2桁が4の倍数かつ各位の数の和が3の倍数(3の倍数かつ4の倍数):3と4は12の互いに素な因数(2と6は互いに素でない)

[4]x=18:2の倍数かつ9の倍数):2と9は18の互いに素な因数(3と6は互いに素でない)

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【2】素数による整除性

[1]奇数番目の桁の数の和と偶数番目の桁の数の和との差が11の倍数のとき,そのときに限り11の倍数である.

 ある整数から1001をどんどん引いていけば最終的には1000以下の整数になる.この整数

  P=a3・10^2+a2・10+a1

において

[2]3桁の数が7の倍数であるためには2a3+3a2+a3が7の倍数になることが必要十分である.

[3]3桁の数が13の倍数であるためには−4a3−3a2+a3が13の倍数になることが必要十分である.

 素数7による整除性について補足しよう.与えられた数を

  P=an・10^(n-1)+an-1・10^(n-2)+・・・+a2・10+a1

とする.

[4]1の位の数を除去し,残った数から除去した数の2倍を引く.

  Q=an・10^(n-2)+an-1・10^(n-3)+・・・+a2−2a1

この数が7で割り切れるとき,そのときに限り元の数Pは7で割り切れる.(この数が大きすぎる場合は,この操作を何度でも繰り返すことができる)

 この操作の意味を考えてみると

  P−10Q=21a1=7・3a1

より,7の倍数を元の数から引くことを意味している.したがって,残った数が7で割り切れれば,元の数も7で割り切れることになる.

 元の数の桁が非常に多い場合が下3桁を除去し残りから引くことで処理がずっと高速化される.

  Q=an・10^(n-4)+an-1・10^(n-5)+・・・+a4−(a3・10^2+a2・10+a1)

  P−1000Q=1001(a3・10^2+a2・10+a1)=7・11・13(a3・10^2+a2・10+a1)

この操作の正当性は1001が7で割り切れることからきているのである.

[5]下3桁の数を除去し,残った数から除去した数を引く.この数が7で割り切れるとき,そのときに限り元の数は7で割り切れる.

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 素数13による整除性のためには,

[6]1の位の数を除去し,残った数から除去した数の9倍を引く.

  Q=an・10^(n-2)+an-1・10^(n-3)+・・・+a2−9a1

この数が13で割り切れるとき,そのときに限り元の数Pは13で割り切れる.(この数が大きすぎる場合は,この操作を何度でも繰り返すことができる)

 この操作の意味を考えてみると

  P−10Q=91a1=13・7a1

より,13の倍数を元の数から引くことを意味している.したがって,残った数が13で割り切れれば,元の数も13で割り切れることになる.

 元の数の桁が非常に多い場合が下3桁を除去し残りから引くことで処理がずっと高速化される.

  Q=an・10^(n-4)+an-1・10^(n-5)+・・・+a4−(a3・10^2+a2・10+a1)

  P−1000Q=1001(a3・10^2+a2・10+a1)=7・11・13(a3・10^2+a2・10+a1)

この操作の正当性は1001が13で割り切れることからきているのである.

[7]下3桁の数を除去し,残った数から除去した数を引く.この数が13で割り切れるとき,そのときに限り元の数は13で割り切れる.

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 素数17による整除性のためには,

[8]1の位の数を除去し,残った数から除去した数の5倍を引く.

  Q=an・10^(n-2)+an-1・10^(n-3)+・・・+a2−5a1

この数が17で割り切れるとき,そのときに限り元の数Pは17で割り切れる.(この数が大きすぎる場合は,この操作を何度でも繰り返すことができる)

 この操作の意味を考えてみると

  P−10Q=51a1=17・3a1

より,17の倍数を元の数から引くことを意味している.したがって,残った数が17で割り切れれば,元の数も17で割り切れることになる.

 以下,

[9]素数19による整除性のためには,1の位の数を除去し,残った数から除去した数の17倍を引く.171=19・9

[10]素数23による整除性のためには,1の位の数を除去し,残った数から除去した数の16倍を引く.161=23・7

[11]素数29による整除性のためには,1の位の数を除去し,残った数から除去した数の26倍を引く.261=29・9

[12]素数31による整除性のためには,1の位の数を除去し,残った数から除去した数の3倍を引く.31=31

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