■多角形連鎖(その5)

【1】ナポレオンの定理

 数学が得意だったフランス皇帝ナポレオンが若い頃に発見したと伝えられている定理が,ナポレオンの定理「任意の三角形の各辺の外側に正三角形を作ったとき,それらの重心を結ぶと正三角形が得られる」です.

 三角形の各辺の内側に正三角形を作ったときも,それらの重心を結ぶと正三角形が得られます.これらの2つの正三角形の重心は一致し,その面積の差は最初の三角形の面積に等しくなります.

===================================

【2】テボーの定理(ヤフロム・バルロッティの定理

 任意の平行四辺形の各辺を1辺とする正方形を描き,4つの正方形に中心を結ぶと,別の正方形が形成される.

===================================

【3】コリニョンの定理

 任意の四角形の各辺を1辺とする正方形を描き,4つの正方形に中心を結ぶと,別の四角形が形成される.この四角形の2つの対角線は長さが等しく互いに直交する.

===================================

【4】?の定理

 三角形の辺上に正方形を描く.このとき,3つの三角形が生み出されるが,この3つの三角形の面積は元の三角形の面積に等しい.さらに3つの三角形の辺上に正方形を描く.このとき,3つの四角形が生み出されるが,この3つの四角形の面積は元の三角形の面積の5倍に等しい.

===================================

【5】ビークロフトの定理

 「4つの円が互いに接している場合,それら4つの円と接点を共有する互いに接する別の4つの円が存在する.」

===================================

【6】ジョンソンの定理

 同じ大きさの3つの円が共通する1点を通過する場合,他の3つの交差点は同じ大きさの別の円上にある.

===================================

【7】ミゲルの定理

[1]まずひとつの円を考えて,そのうえに4点A,B,C,Dをとる.次にA,Bを通る円,B,Cを通る円,C,Dを通る円、D,Aを描く.このとき,これらの4円の交点P,Q,R,Sはひとつの円上にある.

[2]三角形ABCの辺上にA’,B’,C’をとる.このとき,A,B’,C’を通る円,A’,B,C’を通る円,A’,B’,Cを通る円は1点で交わる.

[3]3つの円を考え,それらの任意の2つは2点で交わるとする.このとき2つの円の共通弦3つは1点で交わる.

===================================